急な体重減少
急な体重減少

「最近、ダイエットもしていないのに体重が減ってきた」と感じていませんか?
もし、特別な理由もなく痩せてきているなら、それは体からの異変を知らせるサインかもしれません。
特に、糖尿病が関係している可能性もあり、注意が必要なサインの一つです。
食事をしっかり摂っているにもかかわらず、体重が減少している場合、体内でエネルギーが正常に利用できていない可能性があります。
以下では、糖尿病と体重減少の関係や、その仕組み、糖尿病以外に考えられる病気について解説します。
ぜひご自身の健康維持にお役立てください。
※なお、糖尿病のすべての方に体重減少が起こるわけではありません。
特に2型糖尿病では、初期には体重が増える方も多く、体重減少は血糖値がかなり高くなってから現れることもあります。
糖尿病で体重が減少する主な原因は、以下の3つが挙げられます。
糖尿病が進行すると、インスリンの働きが悪くなります。インスリンは、血液中のブドウ糖を細胞に取り込み、エネルギーとして利用させるための重要な物質です。
インスリンの作用が不十分なため、食事で摂取した糖分が細胞に取り込まれず、血液中に溢れてしまいます。
その結果、細胞でエネルギー源が枯渇し、体重減少につながります。
細胞がエネルギー源としてブドウ糖を利用できないため、体は生命活動を維持しようとします。
その結果、代替エネルギーとして自らの筋肉や脂肪を分解し始めます。
この状態は体が飢餓状態に陥っているのと同じであり、筋肉量が減ることで体重も減少していきます。
インスリンの働きが悪くなってしまった結果、エネルギーとして利用できない糖が血液中に増えすぎると、腎臓はそれを尿として体外に排出しようと働きます。
本来エネルギーになるはずだった糖が、吸収されずに排出されてしまうため、たくさん食べていてもカロリー不足に陥ってしまうのです。
摂取したカロリーが体内で活かされずに失われることも、体重減少の大きな原因です。
意図しない急な体重減少は、糖尿病以外にも注意が必要な病気が隠れていることがあります。
以下の4つの原因も考慮すべきです。
甲状腺ホルモンが過剰に分泌される「甲状腺機能亢進症」などでは、全身の代謝が異常に活発になります。
安静時でも体が大量にエネルギーを消費するため、食事量が増えても体重が減少する場合があります。
胃潰瘍や慢性的な下痢、吸収不良症候群などの消化器系の病気があると、食事から十分な栄養素を体内に取り込めなくなります。
食べたものがうまく吸収されずに体の外に出てしまうため、結果的に痩せてしまいます。
がん細胞は増殖するために非常に多くのエネルギーを必要とします。
体が本来使うべき栄養素ががん細胞に奪われるため、食欲があっても体重が減っていくことがあります。
うつ病や摂食障害などになると、食欲そのものが低下してしまうため、体重減少につながる場合があります。
摂取カロリーが大幅に減り、体重が落ちてしまうケースも少なくありません。
急な体重減少に加え、以下の症状に当てはまるようでしたら、糖尿病の可能性がさらに高くなります。
これらに当てはまる方はすぐに専門医にご相談ください。
糖尿病の進行を抑え、血糖値をコントロールするための治療法は、主に以下の3つです。
適切なカロリー摂取と栄養バランスを考えた食事が基本です。医師や管理栄養士の指導のもと、自分に必要なエネルギー量を把握し、規則正しく食事を摂ることが大切です。
運動によってブドウ糖が細胞に取り込まれやすくなり、血糖値が下がる効果が期待できます。ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動を、無理のない範囲で継続し、インスリンが効きやすい体質を作ります。
食事療法や運動療法で血糖コントロールが不十分な場合、薬物療法が行われます。飲み薬やインスリン注射によって、血糖値を直接的にコントロールが可能です。
意図しない体重減少は、糖尿病の可能性が疑われます。
自身で異変に気づいたら、自己判断せず速やかに医療機関を受診してください。
その体重減少は、体からの大切なサインである可能性があります。
放置せずに必ず医師に相談しましょう。