「爪が厚い」「二重になってきた」それ、病気?足の爪の異常と治療法を徹底解説
足の爪は、手の爪に比べて伸びるスピードが遅く、圧迫や摩擦を受けやすいため、さまざまなトラブルが起こりやすい部位です。
「爪が厚くなってきた」「二重に見える」「白く浮いてきた」「黒い線がある」など、日常で気づく小さな変化が、実は大きな病気のサインのこともあります。
特に、糖尿病・末梢神経障害・末梢循環障害がある方は重症化のリスクが高いため、足の変化には注意が必要です。
この記事では、爪肥厚・二重爪・爪甲剥離・黒色爪・縦線/凹凸などの主要爪異常を解説します。
本日のポイント
- 爪肥厚(爪が厚くなる)の原因は多岐にわたり、約半数以上は爪白癬が原因と言われている。
- 靴の圧迫や繰り返す外力が、爪母(爪を作る部分)に慢性的なダメージを与え、爪が分厚く・変形した状態で生えてくる原因となる。
- 二層構造のように見える状態である二重爪の最も多い原因は外傷。
- 爪甲剥離は自然治癒しにくく、完全改善に半年〜1年かかる。
- 爪が黒くなる“黒色爪”は、命に関わる悪性黒色腫(メラノーマ)が隠れていることもあるので注意が必要。
- 加齢による縦線は普通ですが、“片側だけ強い凹凸” や “突然の変形” は要注意。
- 爪を整えても、原因が残っている場合は、同じように再発する。
- 焦らず継続ケアをすることが非常に大切。

爪肥厚(爪が厚くなる)の原因と特徴
爪肥厚(そうひこう)は、爪トラブルで最も一般的です。
考えられる原因は以下のように多岐にわたります。
① 爪白癬(爪水虫)- 最も多い原因
・爪が白く濁る・黄色くなる
・爪が分厚くなる
・表面がガタガタする
・もろく崩れる
爪肥厚がある人の約半数以上は爪白癬が原因と言われます。
市販薬では治療が難しく、専門的な診断と治療が必要です。
治療は、抗真菌内服薬、抗真菌外用薬、削爪(専用器具での安全な削り)が必要です。
② 靴の圧迫や繰り返す外力
・つま先が狭い靴
・足指が前方に押される靴
・小さすぎるサイズ
これらは爪母(爪を作る部分)に慢性的なダメージを与え、爪が分厚く・変形した状態で生えてくるようになります。
③ 外傷(ぶつける・はがれかけた など)
強い衝撃後、数か月後に厚い爪・二重爪・変形爪として生えてくることがあります。
ランナーや登山者にとても多いパターンです。
④ 加齢による変化
・爪が分厚い
・黄ばむ
・もろくなる
高齢になると、血流低下や乾燥から以上の変化があらわれやすくなります。
⑤ 糖尿病・末梢循環障害
血流の悪化で爪の生え変わりが遅くなり、爪の形が崩れたり、肥厚しやすくなります。
糖尿病の方は傷や感染に気づきにくく、爪肥厚 → 靴圧迫 → 傷 → 感染 → 足病変(足潰瘍)と進みやすく、足潰瘍を放置すると足の切断に繋がるので、特に注意が必要です。
二重爪(ダブルネイル)の原因と注意点
「爪が二枚」「重なっている」「二重に見える」、これは 二重爪(ダブルネイル) と呼ばれる状態です。
① 最も多い原因は外傷
強い衝撃や繰り返す圧力で爪母が部分的にダメージを受けると、古い爪の下から新しい爪がずれて生え、二層構造のように見える状態になります。
② 爪白癬による二重爪
爪白癬で爪がもろくなると、爪が途中で割れ、二重に見えることがあります。
③ 放置するとどうなる?
・爪が割れやすい
・隙間に汚れがたまって感染しやすい
・靴で痛みが出る
以上より、早期ケアが大切です。
爪甲剥離(そうこうはくり)― 爪が“浮いて見える”状態
爪が皮膚(爪床)から浮き、白く・黄白色に見える状態です。
考えられる原因は以下のように多岐にわたります。
① 外傷(最も多い)
ランニング・つま先の衝突・爪をはがしそうになった後など。
② 爪白癬
肥厚+白濁+剥離があれば強く疑われます。
③ 乾癬・湿疹などの皮膚疾患
爪床の炎症で剥離しやすいです。
④ ネイル・洗剤・摩擦などの刺激
過剰な刺激で爪が浮きやすくなる。
⑤ 薬剤・甲状腺疾患(まれ)
爪甲剥離は、放置すると悪化します。
・汚れが溜まり悪臭
・菌の繁殖で感染
・変形が固定
・糖尿病では足病変リスク↑
→ 剥離は自然治癒しにくいので医療機関の受診を推奨しますが、治るまでの期間としては、足爪は生え替わりが遅く、完全改善に半年〜1年かかります。
黒色爪(出血 or 腫瘍)― 特に重要な項目
爪が黒くなる“黒色爪”は、命に関わる病気が隠れていることもあります。
必ずチェックしてほしい項目です。
① 出血(爪下血腫)による黒色爪
・ぶつけた後に黒・紫に変色
・爪の下に血がたまり、強い痛みが出ることも
・時間とともに、黒い部分が前方へ移動する(=正常経過)
⚠️ 伸びてこない場合は要注意。
② 腫瘍(メラノーマ)の可能性を見逃さない
頻度は少ないものの、絶対に見逃してはいけない疾患です。
● 注意すべきサイン
・縦に黒い線が入る(線状色素沈着)
・線が太くなる・濃くなる
・爪の根元(爪母)や皮膚に黒色がにじむ(ハッチンソン徴候)
・外傷の覚えがない
・黒い部分が前に伸びず、停滞 or 拡大
→ 上記は 悪性黒色腫(メラノーマ)の可能性があり、皮膚科受診を推奨します。
爪の凹凸(おうとつ)・縦線が強い爪
加齢による縦線は普通ですが、“片側だけ強い凹凸” や “突然の変形” は要注意です。
① 加齢による縦線(リッジ)
・細かな縦スジ
・左右の爪で同程度
・痛みなし
→保湿で改善が期待できます。
② 栄養不足(鉄・亜鉛)・貧血
・割れやすい爪
・二枚爪
・凹み
食事内容や体調不良が背景にあることもあります。
③ 乾癬・湿疹などの皮膚疾患
乾癬では
・ピット(小さな凹み)
・爪甲剥離
・肥厚
が同時に起こることが多いです。
④ 外傷
爪母が傷つくと、その部分だけ段差が残る。
⑤ 全身疾患・薬剤(まれ)
・甲状腺疾患
・抗がん剤治療
・重金属曝露
などでも爪に変化が出ます。
爪を整えても、また同じように生えてくるの?
患者さんから最も多い質問の一つです。
結論:
原因が残っている場合は、同じように再発します。
爪は「爪母」で作られます。
→ 爪母が外傷・圧迫・白癬で傷んだままなら、削っても元に戻りません。
◎ 再発させないためのポイント
① 白癬 → 抗真菌治療が必須です。
② 靴の圧迫 → サイズ・形状の見直しが最重要です。
③ 外傷 → インソール・つま先保護を検討しましょう。
④ 乾燥 → 保湿を徹底しましょう。
◎ 新しい爪が生えるまでの期間
足爪は生え替わりが 半年〜1年かかりますので、焦らず継続ケアをすることが非常に大切です。
爪トラブルを悪化させないセルフケア
・爪は“まっすぐ切る”
・深爪しない
・靴のサイズ・フィット感を見直す
・爪・足の保湿
・毎日足をチェック
・削りすぎない
・糖尿病の方は特に早期受診
医療機関を受診すべきサイン
・爪が急に厚くなった
・二重爪ができた
・白く浮いてきた(剥離)
・爪の色が黒い・黒い線がある
・変色が進む
・痛み・腫れを伴う
・糖尿病で足に異変がある
特に「黒色爪」「剥離」「爪白癬疑い」は自己判断NGです。
爪の厚み、色、形は、靴・外傷・感染・皮膚病・血流など、体からの大切なサインです。
爪は小さな臓器、“いつもと違う”は、あなたの体からのメッセージです。
早期ケアと正しい対策で、足の健康は大きく守れます。
以上、「爪が厚い」「二重になってきた」それ、病気?足の爪の異常と治療法を徹底解説、という話題でした。
この記事が、皆様の生活 (ライフ) のお役に立てれば幸いです。
最後まで読んでくれて、ありがとうございました。



