意外と多い帯状疱疹をワクチンで予防しよう!|西早稲田ライフケアクリニック|新宿区高田馬場の糖尿病内科・内科

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意外と多い帯状疱疹をワクチンで予防しよう!|西早稲田ライフケアクリニック|新宿区高田馬場の糖尿病内科・内科

意外と多い帯状疱疹をワクチンで予防しよう!

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この記事では、割と身近な病気である帯状疱疹と、そのワクチンに関して、解説します。

本日のポイント

  • 帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルスによる感染症で、感染したウイルスが神経へと伝わり、生涯ずっと潜伏し続ける。
  • 加齢や疲労などで免疫機能が低下した際に、ウイルスが再活性化して増殖してしまい、全身に湿疹や水疱、痛みなどを引き起こす。
  • 神経痛が残ってしまうこともあり、早期から発症を予防することが重要である。
  • 予防には、生活習慣を整えることと、ワクチン接種がある。
  • ワクチンは2種類あり、接種回数や持続期間が異なる。

帯状疱疹とは?

帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルスによる感染症であり、生まれてから初めての感染は、水痘 (水ぼうそう) と言われ、子供の頃にかかることが多い病気です。

初めて感染したウイルスが神経へと伝わり、そこで生涯ずっと潜伏し続けるといわれています。

加齢や疲労、ストレスなどにより免疫機能が低下した際に、ウイルスが再活性化して増殖してしまい、全身に湿疹や水疱、痛みなどを引き起こす帯状疱疹を発症します。

日本人は、80歳までに3人に1人が発症すると報告されており、割と身近な病気になります。

発症してからの典型的な経過は、まず神経に沿って (体の片側) ピリピリとした痛みや知覚異常などが継続し、やがて虫さされのような皮疹から水ぶくれが出現します。

水ぶくれは徐々にかさぶたになっていき、約3週間程度で治癒しますが、重症化してしまうと神経痛が残ってしまうなどの後遺症を認めるケースがあります。

中には、視力障害やめまい、耳鳴り、聴覚障害、顔面神経麻痺など神経痛以外の合併症を引き起こすこともあります。

帯状疱疹の治療は、抗ウイルス薬の使用が基本ですが、帯状疱疹後神経痛 (postherpetic neuralgia: PHN)には根本的な治療方法がありません。

後遺症が残ってしまった場合、日常生活に支障をきたしますので、早期から発症を予防することが重要です。

※ Shiraki K. et al. Open Forum Infect Dis. 2017; 4: ofx007.

 

帯状疱疹の予防

帯状疱疹自体が、人から人へとうつっていくわけではないですが、水痘にかかったことのない人や免疫力が低下している人は、水痘・帯状疱疹ウイルスに感染する可能性があるので、なるべく感染者とは接触しないように注意が必要です。

帯状疱疹は、免疫力の低下によって発症するため、適度な運動、栄養バランスを考えた食事、睡眠をしっかりとる、ストレスを減らす、など日頃の生活習慣を整えることが予防には大切です。

またワクチンを接種してウイルスに対する免疫力を強化することで、帯状疱疹の発症を予防することが可能です。

100%の発症予防は難しいですが、発症しても重症化のリスクを抑えられる*ので、積極的にワクチン接種を検討することが良いと思います。

*Oxman MN, et al. N Engl J Med. 2005; 352: 2271–2284.

 

ワクチンの種類と接種回数

現時点で、帯状疱疹のワクチンは以下の2種類があり、居住地の自治体によってワクチン接種の費用助成があります。

 

(1) 乾燥弱毒生水痘ワクチン (生ワクチン、製剤名:ビケン)

接種回数は1回で、皮下注射になります。

米国の臨床試験においては、50~60歳で69.8%の発症予防効果が報告されています。

神経痛予防も期待できますが、下記のシングリックスと比較すると効果は劣るようです。

免疫の持続期間は5年間程度と言われています。

 

(2) 乾燥組換え帯状疱疹ワクチン (不活化ワクチン、製剤名:シングリックス)

接種回数は2で (2ヶ月以上間隔あける)、筋肉注射になります。

日本人を対象として含む国際共同第3相臨床試験の結果では、50歳以上で97.2%、70歳以上で89.8%と、優れた発症予防効果が報告されています。

十分な神経痛予防も期待できます。

免疫の持続期間は10年間程度と言われています。

    当クリニックは、新宿区の指定医療機関となっておりますので、ご希望の方はご相談ください。

     

    以上、意外と多い帯状疱疹をワクチンで予防しよう!、という話題でした。
    この記事が、皆様の生活 (ライフ) のお役に立てれば幸いです。
    最後まで読んでくれて、ありがとうございました。