新宿・高田馬場・西早稲田の睡眠時無呼吸症候群の治療なら西早稲田ライフケアクリニック

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睡眠時無呼吸症候群

新宿・高田馬場・西早稲田の睡眠時無呼吸症候群の治療なら西早稲田ライフケアクリニック

下記のような症状に該当する方は睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。

  • ご家族やパートナーから睡眠中にいびきを継続的にかいていると指摘された方
  • ご家族やパートナーから寝ている最中に呼吸が止まっていると指摘された方
  • 睡眠中に息苦しさを感じる方、何度も起きる方
  • 朝起きたときに口や喉の乾きを感じる方
  • 十分な睡眠をとっているはずなのに日中の眠気や居眠り、疲労感がある方

これらの症状がある場合には、睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)の可能性があります。
睡眠時無呼吸症候群は、放置していると日常生活に悪影響を及ぼすだけでなく、将来的に糖尿病や高血圧を発症したり、動脈硬化が進行して、虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)や脳血管障害(脳梗塞や脳出血)など生命に関わる重篤な病気のリスクも高まるので見逃せない病気です。
思い当たる症状がある場合は、まず検査を受けていただくことをおすすめします。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは

睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)とは、睡眠中に気道が一時的に閉塞してしまい、呼吸が止まってしまう状態が繰り返される病気です。

睡眠中に呼吸が10秒以上止まる状態を「無呼吸」と呼び、10秒以上の30%以上の気流の低下と基準値に対して3%以上の酸素飽和度の低下あるいは覚醒反応を伴う浅い呼吸を「低呼吸」と呼びます。
睡眠中の1時間当たりに発生する「無呼吸」や「低呼吸」の回数を、低呼吸・無呼吸指数(Apnea Hypopnea Index:AHI)と呼びます。
AHIが5回以上で、日中の眠気などの臨床症状を伴う場合に、「閉塞性睡眠時無呼吸症候群(Obstructive Sleep Apnea Syndrome:OSAS)」と呼びます。

※SASには、OSAS以外にも、呼吸しようとする努力が認められない「中枢性睡眠時無呼吸症候群(Central Sleep Apnea Syndrome:CSAS)」というパターンもありますが、SASの多くはOSASですので、以下ではOSASについてもSASと表記します。

AHIの数値によって、軽症(5以上15未満)、中等症(15以上30未満)、重症(30以上)に分類することができます。
AHI 15以上の中等症SASの有病率は、50歳代の女性で10%弱、男性で10~20%程度と報告されています。

SASを引き起こす主な原因には以下のものがあります。

  1. 解剖学的な上気道の形態

    SASのある人は、下あごが小さい、後ろに下がっている、扁桃腺が大きいなどの身体的特徴がある方が多いです。
    アジア人は、このような特徴を有する方が多いと言われています。

  2. 上気道の虚脱性

    鼻から吸った空気の通り道の組織には、脂肪が多いという特徴があります。
    肥満により脂肪が多いと、通り道がつぶされやすくなり、無呼吸が起きますので、SASと肥満は密接な関係があります。

睡眠時無呼吸症候群 (SAS) の症状と合併症

SASは、以下の症状を引き起こすことがあります。

  • 日中の過度の眠気
  • いびき
  • 睡眠中の窒息感やあえぎ呼吸
  • ベッドパートナーから睡眠中の呼吸中断の報告
  • 不眠
  • 疲労感

睡眠時に呼吸が停止すると、交感神経が活性化し、全身の細胞にダメージを与える酸化ストレスが増加します。
この状態が長期間継続すると、さまざまな合併症を引き起こす原因になります。
主に下記のような疾患を引き起こすリスクが高まるとされています。

高血圧

無呼吸による交感神経の活性化は、血圧を上昇させます。
この状態が長期間にわたって続くと動脈硬化を促進し、心筋梗塞や脳梗塞などのリスクが高まります。

糖尿病

睡眠中の呼吸苦はストレスホルモンの分泌を促進し、血糖値を下げる役割を持つインスリンの分泌や作用に影響を与えます。
その結果、血糖値が下がらなくなってしまい糖尿病のリスクを増大させます。
中等症以上のSASのある方の、糖尿病合併率は約20%という報告があります。

心不全

一時的な低酸素状態や頻回の中途覚醒は、心臓にも負担をかけ、心臓の機能の悪化や心不全の発症や増悪を引き起こします。

動脈硬化

酸化ストレスの継続的な増加は、動脈硬化を進行させ、虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)や脳血管障害(脳梗塞や脳出血)など生命に関わる重篤な病気のリスクが高まります。

その他、気分障害、認知機能障害、心房細動なども併存しやすいと言われています。

またSASのある方は、死亡率も高いと言われています。
未治療の重症SASのある方は、SASがない方と比較すると、致死的なリスクが2.87倍も高いと報告されています
※Marin JM, et al. Lancet. 2005 19-25;365 (9464) :1046-1053

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査

SASの症状や睡眠状況を評価する質問票は様々ありますが、診断の精度は低く、質問票の評価だけではSASの診断はできません。

そこでまずSASが疑われる場合は、 自宅でできる簡易モニター(Portable Monitor)検査を行うことをおすすめします。
簡易モニター検査とは、検査装置をご自宅に配送し、手順書にしたがって、患者さん自身で検査装置をつけていただき、睡眠中の呼吸の状態を評価する検査になります。
具体的には、手の指先と鼻先にセンサーを取り付けることで、血中酸素飽和濃度(Saturation of percutaneous Oxygen:SpO2)、心拍数、いびき、気流波形の計測をおこない、1時間あたりの呼吸イベント数を評価することで、SASの重症度を判断します。

当院では、TEIJIN ヘルス株式会社の「睡眠時無呼吸症候群簡易検査装置自宅配送サービス」を用いて、SASの簡易モニター検査が可能です。
自宅に検査装置を郵送し、検査後に装置を返送して頂き、約5~7日間ほどで結果レポートの作成が可能です。
検査費(健康保険適応)は、3,000円程度(自己負担3割の場合)に初診料か再診料が別途必要です。

簡易モニター検査結果の数値によってはSASの治療を開始する場合もありますが、簡易モニター検査では正確な睡眠時間の把握が困難なことから、結果によってSASが疑われる場合は、確定診断のために終夜睡眠ポリグラフ検査(Polysomnography:PSG)による精密検査が必要になります。

PSG検査は、睡眠中の脳波、眼電図、顎筋電図、心電図、気流、呼吸努力、酸素飽和度の計測を同時に行うことで、正確な低呼吸・無呼吸指数(AHI)の計測が可能になります。
PSG検査は、以前は1泊入院をする必要がありましたが、現在は自宅で実施することも可能です。
PSG検査装置は、簡易モニター検査のセンサーに加えて、脳波、胸部、腹部の換気運動を測定するためのセンサーをつける必要があります。
自宅で検査を実施する場合、入院での精密検査よりは安価ですが、SAS以外の様々な睡眠関連疾患に関しては診断が難しく、検査装置の装着が簡易モニター検査より難しいのが欠点です。

当院でも、在宅でのPSG検査が可能です。
検査費(健康保険適応)は、12,000円程度(自己負担3割の場合)に初診料か再診料が別途必要です。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療方法

SASを治療する目的は、「SASによる日中の眠気などの症状を改善させることと、生命にかかわる疾患を予防して死亡率を下げること」になります。

治療方法は症状の重症度に応じて異なります。主な治療方法は次の通りです。

マウスピース療法

主に症状が軽度から中等度の方には、マウスピースを用いた治療を行います。
睡眠中にマウスピースを装着し、下顎を前方に引き出すことで舌を前方に引っ張り、無呼吸を予防します。
マウスピースの作成のために歯科受診が必要です。

CPAP療法(持続陽圧呼吸療法)

AHIが20以上の中等度から重度の方は、持続陽圧呼吸療法(Continuous Positive Airway Pressure:CPAP療法)が適応になります。
CPAP療法とは、鼻に特殊なマスクを装着して空気圧を送り込むことによって、ある一定の圧力を気道にかけることによって、正常な呼吸を維持する治療方法です。
CPAP療法を行うことにより、致死率の大幅な減少と、高血圧や心血管イベントの発症を予防する効果があります。

CPAP療法は長期にわたって継続する必要があるため、基本的に毎月の通院が必要になります。
治療の費用は健康保険適応となっており、3割負担の方で1ヶ月約4,400円程度 (自己負担3割の場合) に初診料か再診料が別途必要です。

当院でも、CPAP療法の導入、継続が可能ですので、気軽にご相談ください。

生活習慣の改善

肥満が原因である場合には、なにより生活習慣を改善することと減量が大切です。
適切な食事や運動を通じて体重を管理し、症状の軽減を図ります。

当院では、睡眠時無呼吸症候群に関するご相談を受け付けています。
睡眠時無呼吸検査に関する不安や疑問がある場合はお気軽にお問い合わせください。

監修:西早稲田ライフケアクリニック 院長 井倉和紀