寝汗がひどいのは病気?汗びっしょりで目が覚める原因と受診の目安
- 2026年8月30日
- 生活習慣
「夜中に汗びっしょりになって目が覚める」
「以前はなかったのに、最近寝汗が増えた」
「寝汗は悪い病気のサイン?」
このような不安を感じる方もいると思います。
寝汗は、室温や寝具などが原因で起こることもありますが、更年期、甲状腺の病気、低血糖、感染症、薬の影響などが関係している場合もあります。
また、頻度は高くありませんが、悪性リンパ腫などの病気で寝汗がみられることもあります。
今回は、寝汗の原因と見分けるポイント、医療機関を受診した方がよい症状について解説します。
本日のポイント
- 寝室が暑くないのに、パジャマやシーツを交換したくなるほど大量の汗を繰り返す場合が寝汗。
- 寝汗の原因として、室温、寝具、生活習慣、更年期、甲状腺機能亢進症、夜間低血糖、睡眠時無呼吸症候群、薬の影響、感染症などが挙げられる。
- 「最近急に寝汗が増えた」「びっしょり濡れるほどの寝汗を繰り返す」「発熱・体重減少・リンパ節の腫れを伴う」という場合には、一度原因を確認することが大切。
- 寝汗だけを見るのではなく、一緒に起きている症状を確認することが原因を探す手がかりになる。

そもそも「寝汗」とは?
人は睡眠中にも体温を調節しているため、多少の汗をかくこと自体は珍しくありません。
特に、
・部屋が暑い
・布団をかけすぎている
・厚手のパジャマを着ている
といった場合に汗をかくのは、体温調節として自然な反応です。
注意したいのは、寝室が暑くないのに、パジャマやシーツを交換したくなるほど大量の汗を繰り返す場合です。
一般にこのような状態が「寝汗(night sweats)」として問題になります。
一晩だけ汗をかいたからといって、すぐに病気を疑う必要はありません。
いつから・どのくらいの頻度で・どの程度の汗をかくのか、ほかに症状がないかを見ることが重要です。
寝汗の原因① 室温・寝具・生活習慣
まず確認したいのが病気以外の原因です。
室温や湿度が高い、布団が厚すぎる、寝間着の通気性が悪いといった環境によって寝汗は増えます。
また、就寝前の飲酒などが影響することもあります。
まず寝室の温度や寝具を調整し、それでも寝汗が続くか確認してみましょう。
寝汗の原因② 更年期
女性で多い原因の一つが、更年期に伴うホットフラッシュです。
突然体が熱くなり、
・顔がほてる
・汗が急に出る
・動悸がする
・夜中に汗で目が覚める
といった症状がみられることがあります。
月経周期の変化などを伴っている場合には、更年期による症状も考えます。
寝汗の原因③ 甲状腺機能亢進症
甲状腺ホルモンが過剰になる甲状腺機能亢進症でも、発汗が増えることがあります。
寝汗だけでなく、
・暑がりになった
・動悸がする
・手が震える
・食べているのに体重が減る
・下痢をしやすくなった
などがある場合には、甲状腺機能を確認します。
血液検査でTSH、FT4などを測定することで評価できます
寝汗の原因④ 夜間低血糖
糖尿病治療中の方では、睡眠中の低血糖にも注意が必要です。
低血糖になると交感神経が刺激され、
・大量の汗
・動悸
・悪夢
・夜中に目が覚める
・起床時の頭痛や強いだるさ
などにつながることがあります。
特にインスリンや低血糖を起こす可能性のある糖尿病薬を使用している方で寝汗がみられる場合には、夜間の血糖値を確認することがあります。
寝汗の原因⑤ 睡眠時無呼吸症候群
意外に見落とされるのが、睡眠時無呼吸症候群(SAS)です。
睡眠時無呼吸症候群の方では、夜間の発汗を訴えることがあります。
特に、寝汗+大きないびき+日中の眠気がある場合には要注意です。
家族から「寝ている間に呼吸が止まっている」と指摘されたことがある方は、一度検査を検討してもよいでしょう。
寝汗の原因⑥ 薬の影響
病気ではなく、服用している薬によって汗が増えていることもあります。
例えば、
・一部の抗うつ薬
・ステロイド
・一部の鎮痛薬
・ホルモンに影響する薬
などで寝汗がみられることがあります。
薬を開始・変更してから寝汗が増えた場合には、薬との関連も確認します。
ただし、自己判断で処方薬を中止するのは避けてください。
寝汗の原因⑦ 感染症
感染症によって発熱すると、体温が下がる際などに大量の汗をかくことがあります。
一般的な感染症でも起こりますが、長期間寝汗が続く場合には、状況によって結核などの慢性感染症も鑑別に入ります。
特に、寝汗+発熱・咳・体重減少が続いている場合には、医療機関で原因を確認した方がよいでしょう。
寝汗があると「がん」なの?
寝汗について調べると、「悪性リンパ腫」という言葉を目にして心配になる方もいると思います。
確かに、悪性リンパ腫などの血液疾患では大量の寝汗がみられることがあります。
ただし、寝汗だけで悪性リンパ腫を疑うわけではありません。
むしろ、一般診療で寝汗を訴える方の多くでは、重篤な基礎疾患は見つかりません。
注意したいのは、
・原因不明の発熱が続く
・意図せず体重が減っている
・首・わき・足の付け根などのリンパ節が腫れている
・強い倦怠感が続く
などを伴う場合です。
特に6~12か月で体重が5%以上、意図せず減少している場合は、医学的に意味のある体重減少として原因を調べる目安になります。
「寝汗+○○」で考える原因
| 寝汗と一緒にみられる症状 | 考えられる原因の例 |
|---|---|
| ほてり・月経周期の変化 | 更年期 |
| 動悸・手の震え・体重減少 | 甲状腺機能亢進症 |
| 低血糖症状・糖尿病治療中 | 夜間低血糖 |
| いびき・日中の強い眠気 | 睡眠時無呼吸症候群 |
| 発熱・咳 | 感染症 |
| 発熱・体重減少・リンパ節の腫れ | 感染症、血液疾患など |
| 薬を開始・変更してから出現 | 薬剤による発汗 |
寝汗だけを見るのではなく、一緒に起きている症状を確認することが原因を探す手がかりになります。
病院ではどんな検査をする?
寝汗が続いている場合には、まず、いつから始まったか、毎晩なのか、どの程度の汗なのか、発熱や体重減少がないか、服用している薬はないかなどを確認します。
必要に応じて、
- 血算(白血球・貧血など)
- CRPなどの炎症反応
- 血糖値
- 甲状腺機能(TSH・FT4など)
- 胸部X線検査
- 結核に関する検査
などを行います。
症状や診察所見によっては、さらに詳しい血液検査や画像検査、睡眠時無呼吸の検査などを検討します。
寝汗があるから全員にCTなどの精密検査が必要というわけではありません。
問診や診察から必要な検査を選ぶことが大切です。
こんな寝汗は一度受診を
寝汗が一時的で、室温や寝具を調整すると改善するのであれば、まず経過を見ることもできます。
一方、
・寝汗が何度も繰り返す
・パジャマやシーツが濡れるほど汗をかく
・寝汗で何度も目が覚める
・発熱を伴う
・咳が長く続いている
・原因不明の体重減少がある
・首やわきなどにしこり・リンパ節の腫れがある
・動悸や手の震えなどを伴う
場合には、一度医療機関へ相談しましょう。

寝汗だけで重大な病気と決めつける必要はありませんが、寝汗と一緒にどのような症状が出ているかが重要な手がかりになります。
まずは内科でご相談ください。
以上、寝汗がひどいのは病気?汗びっしょりで目が覚める原因と受診の目安、という話題でした。
この記事が、皆様の生活 (ライフ) のお役に立てれば幸いです。
最後まで読んでくれて、ありがとうございました。



